システム監査の問題

実は、ISOがまだ一般的ではない時代のことですが大企業では、その当時ISOと同じような指向でシステム監査、つまり第一者監査(内部監査)、第二者監査が比較的頻繁に行われていました。その審査員はやはり、それなりにシステムに精通?した方だとは思うのですが、こちらは、当時のまだ世に出てもいないSQLとかフラット処理が主流の頃、DB部分のハンドラーを実装していたので「そんな、おっさんに何がわかるかよ」とも思っていました。システム監査なのに実際に何もわかっちゃいないおっさんが適当に監査して「なんじゃそりゃ!」という感じだったのを鮮明に覚えています。

もちろん、今では審査していたのは、そういう部分じゃなかったというのは理解できるのです。当時の「若者は青かったのです」なにやら審査される
とか評価されるというのは、それだけで敵対意識を生むものなのです。そういう意味では審査員の方々は、たいへんだなとは思います。
まあ私自身もISO審査員補ですが、基本は企業を良くするための仕事だとは言っても、どうしても経営者層視点からのトップダウンスコープになりがちです。そこに違和感を感じていたのです。私は長い事オフィスワークしかしたことなかったのですが、今は短期ですが、たまたま従業員レベルの立場で、本当の意味での現場仕事に従事しているのですが、これがすごく勉強になっています。そして楽しいのです。はっきり言えば事件は現場で起こるのです。そして上層部には伝わらないのが普通です。(真相は伝わらない)そういう意味で、どんなにわかったつもりの管理者でも机上の空論だけで評価できる程、実務は単純ではないのです。今回それがわかっただけでも私にとっては大きな収穫です。それとたくさんの方と友人になれたことは、生きる糧といえば大げさですが励みになります。

言いたいことは
「事件は、現場で起こっているのです」
それを知らないヤツが評価するのはおかしいだろ?
ということです。

そして、いくら理屈をこねまわしたとしても現場の本当の事実と現状を本当の意味に知りもしない人がちょっとだけきて審査などというのは、やっぱり違和感があって当然だと思うのです。ただそれだけです。